小学校は、中学校や高校と違い、学年が6年間あります。幼稚園や保育園を卒園したばかりの6歳から思春期に突入する12歳まで、当然のことながら体格も著しく変化します。
今回は、そんな小学生に必要な睡眠時間はどのくらいなのか、研究データなどから解説してみたいと思います。
小学生に必要な睡眠時間は、おおよそ9~11時間
2015年に、アメリカの国立睡眠財団が年齢別に必要と考えられる睡眠時間を公表しました。
そのデータによると、日本の小学生の年齢に当たる6歳~13歳では、9~11時間の睡眠が必要とされています。もちろん、前述したように小学生は6年間で体格が大きく変化しますし、子どもによって成長の早い人と遅い人がいるので、一概に必要な睡眠時間を算出することは難しいかもしれません。
しかし、おおよそ10時間の睡眠が推奨されているということは言えるのではないでしょうか。
同じようなデータは他にもある?
また、アメリカの国立睡眠財団以外にも、類似の主張をしている機関はいくつか存在します。
まず一つが、アメリカの睡眠学会です。彼らは、6~12歳の子どもが最適な健康を保つためには、9~12時間の睡眠時間が必要であると述べています。
少しの差はあれど、小学生の年齢では、おおよそ10時間の睡眠が必要であるという主張に変わりはないようです。
アメリカ以外の国で、推奨されている睡眠時間はある?
今までみてきたものは、アメリカでの研究データでしたが、他の国ではどうでしょうか?
イギリスの国民健康サービスは、6~12歳の子どもの適切な睡眠時間について、9~12時間を推奨しています。これもアメリカの2団体のデータとあまり食い違ったデータではないようです。
また、オーストラリア連邦政府の保健省も、5~13歳の子どもは毎晩9~11時間の睡眠が健康のために必要であるという今までみてきたデータと近い指針を発表しています。
やはり、多少の対象とする年齢の違いや、推奨される睡眠時間のブレはありますが、小学生は健康のために、毎晩おおよそ10時間の睡眠を取る必要があるということは間違いなさそうですね。
日本の小学生の睡眠時間って足りてるの?
ここまで、各国の機関が推奨した小学生の睡眠時間についてみてきました。
結果は、どの国も大差なく、おおよそ10時間前後必要とされているということでした。
では、ここからは日本のデータをもとに、日本の小学生の睡眠時間が足りているのかについてみていきましょう。
内閣府が2015年に発表した資料によれば、小学4年生から6年生の平均就寝時刻と平均起床時刻はそれぞれ、21時57分と6時38分で、平均の睡眠時間は8時間41分です。
つまり、日本の小学生は平均として約1時間20分の睡眠時間が足りていないということになります。また、小学生の低学年の子どもたちも、幼稚園や保育園に通っていたときの年齢に比べて、睡眠時間が短くなる傾向にあります。
また、厚生労働省が2010年に発表したデータによると、小学生1年生では幼稚園の年長にあたる時期と比較して、就寝時間が午後9時台の割合が、54.6%から61.1%に上昇しているとのことです。また、起床時間が午前7時前の割合が42.8%から86.2%に上昇しているようです。
これはつまり、就寝時間が後ろ倒しになっているかつ、通学のために起床時間が早くなっているため、必然的に睡眠時間は減少しているということになります。
まとめ
今回は、小学生の年齢で推奨される睡眠時間と日本の小学生の睡眠の実態を解説しました。
あくまで数字上では、日本の小学生の睡眠時間は少し不足傾向にあると言えそうです。
睡眠の不足は子どもの成長や学習に悪影響をもたらします。しっかりと睡眠時間を確保できるよう、各家庭での取り組みが求められるでしょう。
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