食事

生涯健康で楽しく食べる子ども「ハッピーイーター」を育てる

あなたの子どもは食事を楽しんでいますか?幸せそうに食べていますか?幸せそうに食べる子どもは、好き嫌いが少なく、食事の時間を楽しむことができます。こういった子どもをアメリカではHappy eater(ハッピーイーター)と呼びます。
ハッピーイーターの反対は、食事の時間を楽しめない状態のこと。好き嫌いが多かったり、食事に興味がなかったり、偏食だったり…それでは食事を楽しむことができないですよね。

今回はそんな子どもたちが、楽しく食事の時間を過ごせるようになるためのポイントをお伝えしていきたいと思います。

ハッピーイーターのメリットとは?

食べることは、喜びの源であるべきです。食べても食べても満足できなければ、喜びを追求するために食べるカロリーを減らすことができるのです。
また、食事が楽しいと消化も楽になります。ストレスの多い状況で食事をすると、幸せなときとは異なる神経伝達物質やホルモンが体内で生成されます。また、食べ物に関するネガティブな連想を避けるようにすることは、長期的に食事との関係を築く上で重要です。食卓で食事をするといつも家族とのケンカを思い出すという人は、そのケンカを別の機会に「食卓に出す」ようにしましょう。

タイとスウェーデンの人々の鉄分吸収率を調べた古い研究では、それぞれの文化的に馴染みのある食べ物を食べたときの方が、反対文化の食べ物を食べたときよりも鉄分吸収率が高かったことが指摘されています。一説によると、文化的に馴染みのある食べ物は、それぞれのグループにとって心地よく、幸福感や栄養の吸収に貢献したのではと言われています。

もしあなたの子どもが、より少ないカロリー、より高い消化力、より高い栄養吸収力で幸せになることに興味があるなら、自分が幸せな食生活を送っているかどうか自問自答してみることをおすすめします。そして、もしそうでないなら、そうなるためにどんなことを変えられるでしょうか?

ではここからは、ハッピーイーターの子どもを育てるポイントについてお伝えしていきたいと思います。

子どもに食べ物を探検させる

親として私たちは、子どもは新しいことを探検させられたときに最もよく学ぶことを知っています。また、子どもが楽しんでいるときが、最も早く、最も楽しく、最も強く学べるときであることも理解しています。
しかし、食べ物に関しては、多くの親が「遊びはない方がいい」と考えています。しかし、食べ物となると、遊びは必要ないと考える親が多いようです。食べ物で遊ぶことは、おいしく食べることを学ぶためのプロセスの一部なのです。

楽しく食べ物で遊ぶ例は、次のようなものです。

  • ディップやソースなどの調味料を使って、自分なりの味の組み合わせを作ってみる。
  • 料理の手伝いをさせる。
  • 食べ物がどこから来るのか、話を聞かせる
  • ファーマーズマーケットに連れて行き、農家の人と話をさせる。

このような活動をして子どもたちは食べ物に興味を持ち楽しく食べるための第一歩を踏み出せます。

さまざまな味を体験させる

調査によると、ほとんどの子どもの味の好みは4歳を過ぎても変わらないそうです。ですから、子どもが新しい食べ物を試すことに自信がない場合は、まず食べ物に慣れさせるようにしてください
子どもたちはすべての感覚で食べ物を体験する必要があります。食事中に子どもの皿に新しい食べ物を少しずつ乗せることで、子どもはこれらの感覚的な経験を持ち、新しい食べ物に慣れることができます。

子どもが、野菜やその他の健康食品を「嫌だ」と思っています。それらをより魅力的にするにはどうすればいいのでしょうか。答えは、子どもが新しい味を受け入れるには、15〜20 回の提供する必要があります。子どもたちは少しずつ新しい食べ物に触れさせましょう。新しい料理がメニューに追加されると、新しい料理とそれに使用されている食材について話し合います。子どもは自分でお皿にのせたいお料理の量を選びます。子どもたちは、新しい食べ物をほめたり、触ったり、食べたりしたら感謝を伝えるようにしましょう

プレッシャーにはNoと言う

子どもの立場になって考えてみてください。食べたくないものを食べるように説得したり、無理強いをしたり、怒ったりする人が耳元にいたら、どうやって食事を楽しむでしょう?おいしくないですよね。このことは、食事に関してプレッシャーを与えることは逆効果です。
子どもによっては、食事の時間になると完全に機嫌が悪くなり、食卓につかない、あるいはせいぜいご飯を一口食べる程度になってしまうこともあります。しかし、「ご飯を食べなさい」と圧力をかけても、ご飯が好きになることはありません。プレッシャーにはいろいろな形がありますが、より巧妙なものもあります。

圧力とは、以下のようなものです。

  • 無理強い…「やってごらん」と言わんばかりに食べさせること。
  • ご褒美を与える…ゲームやお菓子でご褒美を与える。
  • 強引な売り込み…「このニンジンを食べると、暗いところでも目が見えるようになるよ。食べてみてください」など。
  • 気をそらす…食卓にスクリーンやおもちゃを置く。

小さな達成感もほめる

たとえほんの少し味わっただけでも、初めてブロッコリーの匂いを嗅いだだけでも、その努力をほめて励ますことがとても大切です。「野菜を食べたらデザートを食べて良いよ」というような賄賂を使うのではなく、積極的に褒めてましょう
また食事が終わっていなくても、健康的なデザート(フルーツなど)を提供することで、子どもたちが食事に親しむプロセスをサポートします。

食事の時間を穏やかに、楽しく、リラックスしたものにしましょう。

あなたが食事の時間をリラックスして過ごせば、子どももきっとそうなります。食事は家族にとって特別で楽しい時間であり、一日の出来事や興味深い話題について語り合う機会でもあります。食事に集中することで、子どものプレッシャーも軽減されます。保護者が食事の時間をリラックスして過ごせれば、子どももそうなるはずです。

一緒に食卓を囲み、食事に対する健康的な姿勢を示し、さまざまな食品を試してみることは、子どもの食事や食事の時間に対する考え方に大きな影響を与えます。子どもは規則正しい生活をすることで健康的に成長することがよく知られています。可能であれば、1日3回の食事とその間のおやつを計画するようにしましょう。

<ポイント>
家族で食事をするときに、子どもにテーブルセッティングをさせてみてはいかがでしょうか。
どこに座るか、どんな色のお皿やカップを並べるか、などの選択肢を子どもに与えてあげると、食事の時間がより楽しくなるはずです。

まとめ

子どもが歩いたり、話したりできるようになるのと同じように、子どもは好き嫌いなく食べることができるようになるまで何年もかかります。
難しいし、イライラすることもあると思いますが、粘り強く頑張りましょう。食べることに前向きな環境を作れば、あとはどうにでもなります。
新しい食べ物や拒否する食べ物を継続的に提供するようにしてください。繰り返し与えることの力を過小評価することはできません。
今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。

参考文献

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