小学生に鉄分って必要？不足症状や鉄分を多く含む食材を解説

鉄分は小学生に必要なのでしょうか？また不足するとどのような影響をもたらすのでしょうか？

今回は鉄分や、不足した時の症状、鉄分多く含まれる食材について詳しくご紹介したいと思います。

鉄分とは？

鉄分は、私たちの体のさまざまな働きに必要なミネラルです。例えば、鉄分はヘモグロビンの一部で、肺から体中に酸素を運ぶタンパク質です。また、筋肉が酸素を貯蔵し、利用するのを助ける働きもあります。鉄分は、その他多くのタンパク質や酵素の一部でもあります。体には適切な量の鉄分が必要です。

子どもは鉄分が不足するとどうなるの？

鉄分が不足すると鉄欠乏性貧血を引き起こします。鉄欠乏性貧血は、体内の鉄分が不足したときに起こる貧血です。
貧血の人は、赤血球（RBC）の数が通常より少なくなっています。赤血球にはヘモグロビンが含まれており、このヘモグロビンは体中に酸素を運搬するタンパク質です。ヘモグロビンを作るには、体に鉄分が必要です。十分な鉄分がないと、ヘモグロビンが少なくなり、赤血球も少なくなるため、貧血になるのです。しかし、鉄分補給による治療で、通常、貧血は改善されます。

鉄欠乏性貧血の子どもは、はじめは何の症状も出ないことがあります。症状が出た場合、次のようなことが起こります。

＜鉄欠乏性貧血の兆候と症状＞

顔色が悪い
不機嫌に見える
とても疲れやすい
運動してもすぐに疲れる
めまいやふらつきがある
心拍が速い
発達の遅れや行動上の問題がある
氷や食べ物以外のものを食べたがる

鉄分を過剰摂取するとどうなるの？

もし鉄分を過剰に摂取するとどうなるのでしょうか？鉄分は不足すると大変だからたくさん摂らなければならない？いいえ、鉄分は摂りすぎると害になるのです。
健康な人が鉄分を大量に摂取すると（特に空腹時）、胃の不調、便秘、吐き気、腹痛、嘔吐、下痢などを引き起こす可能性があります。また、大量の鉄分は、胃粘膜の炎症や潰瘍など、より深刻な影響を引き起こす可能性があります。鉄分の大量摂取は、亜鉛の吸収を低下させる可能性もあります。鉄分の量が極端に多い場合（数百、数千mg）、臓器不全、昏睡、けいれん、死亡を引き起こす可能性があります。鉄分のサプリメントに子ども用の包装と警告ラベルを貼ることで、子どもの鉄中毒事故は大幅に減少しました。

ヘモクロマトーシスという遺伝性の疾患を持つ人の中には、体内に有毒なレベルの鉄分が蓄積してしまう人がいます。遺伝性血色素症の人は、治療を受けなければ、肝硬変、肝臓がん、心臓病などの深刻な問題に発展する可能性があります。この疾患を持つ人は、鉄分のサプリメントやビタミンCのサプリメントの使用を避ける必要があります。
鉄分不足の治療のために、しばらくの間、多めの摂取が必要な人には、医師が上限を超える量の鉄分を処方することがあります。