小学生の糖質制限ダイエットは危険？

糖質制限ダイエットは今でも人気があり、低糖質としてたくさんのパッケージ食品が出回っています。
しかし、栄養に関していえば、子どもは単なる小さな大人ではないことが分かっています。大人と子どもでは必要な栄養素が異なるため、次のような疑問が生じます。
このような食事は、子どもにとって安全なのでしょうか？大人でわかっていることを、子どもに推奨する食事に置き換えることはできるのでしょうか？また、小学生子どもの糖質制限は安全なのでしょうか？炭水化物を減らすと、太り気味の子どもに効果があるのでしょうか？

今回はそんな疑問にお答えしたいと思います。

糖質制限ダイエットとは？

低炭水化物ダイエットとは、主に甘いもの、パスタ、パンなどに含まれる炭水化物を制限するものです。炭水化物を摂る代わりに、タンパク質が豊富な全食品と野菜に注目するのです。
低炭水化物ダイエットは、体重減少や健康指標の改善につながることが研究で明らかにされています。これらの食事療法は、何十年も前から一般的に使用されており、多くの医師が推奨しています。また、カロリーを計算したり、特別な製品を使用する必要はありません。必要なのは、完全で栄養価が高く、お腹を満たしてくれる食品を食べることだけです。

しかしそれは成長期の小学生の子どもにとって安全なのでしょうか？

子どもにとって糖質制限ダイエットは安全？

まず重要なのは、厳格な糖質制限ダイエットは、子どもや青少年の短期的および長期的な健康に悪影響を及ぼす可能性があるという研究結果があることです。

ある調査では、10代の栄養パターンについて、低糖質食品を多く食べている子どもたちは、高炭水化物食品を食べている子どもたちに比べて野菜や果物の摂取量が少ないことがわかりました。また、肉類や添加物の多い脂質の摂取が多く、コレステロールが高いという結果も出ています。さらに、低糖質食品を食べている子どもたちは、高炭水化物食の子どもたちに比べて、食物繊維とビタミンCの摂取が少なかったという結果となりました。
この研究では長期的な影響は評価されていませんが、他の多くの研究から、果物、野菜、食物繊維を多く含む食事が病気を防ぐのに重要であることが分かっています。そのため、低糖質食品を食べることでこれらの食事が減るのであれば問題でしょう。

もう一つの懸念は、糖質制限ダイエットは子どもにとって続けるのが難しく、以前の食生活に戻るとダイエットで減った体重が単純に戻ってしまう可能性があることです。また、高タンパク低糖質食品は、子どもの心臓や腎臓に長期的な悪影響を及ぼす可能性があると懸念する専門家もいます。

低糖質食品

炭水化物を多く含む食品は、例えばパン、パスタ、コーン、ポテト、シリアル、フルーツジュースなど、子どもが一番好きなものが多いようです。一方、低糖質の食品は、包装された低糖質の食事やおやつに加え、次のようなものがあります。

赤身の肉、鶏肉、魚
チーズ
卵
ピーナツバター
レタス、ほうれん草、ケールなどの緑黄色野菜
ブロッコリー
インゲン豆
トマト
にんじん
いちご
スイカ
りんご
ブルーベリー
もも
ナッツ類
ひまわりの種
無糖ゼリー
無糖ヨーグルト
無糖豆乳

まとめ

子どもの肥満が増えたのは、最近の子どもが炭水化物、特に単糖類を多く食べているからだとする専門家が多いので、たとえ子どもが糖質制限ダイエットを始めなくても、糖質を意識するのは良い考えです。
運動量を増やすこと、食物繊維の多い食品を多く摂ることに加え、高カロリー食品、高脂肪食品、トランス脂肪酸や10％以上の飽和脂肪酸を含む食品を避け、以下のような単純糖質からなる高炭水化物食品を避けることが良いかもしれません。