メラトニンという物質について聞いたことはありますか。
実はメラトニンというのは、睡眠に関係するホルモンなんです。就寝時にメラトニンの分泌量が少ないと寝付きが悪くなったりして、子どもの心身に悪影響が及ぶ可能性があります。
今回は、メラトニンという物質がどういうものか、子どもの睡眠とどんな関係があるのかを解説していきたいと思います。
メラトニンって一体なに?
メラトニンとは、脳内の松果体という部分から生合成されるホルモンのことです。
人間は網膜を通じて外界の光刺激を取り入れます。網膜に入った光は、体内時計の中枢と言われる脳の視床下部にある視交叉上核を経由して、松果体に到達します。
実はこのメラトニンの分泌量は、松果体に入った光の量に影響されています。明るい光であればメラトニンの分泌は抑制され、反対に夜間で光の量が少なければメラトニンは多く分泌されることになります。
メラトニンと子どもの睡眠との関係は?
光刺激が網膜から松果体に伝達される脳の視床下部にある視交叉上核は、前述のように体内時計の中枢とされており、非常に重要な器官です。体内時計が狂ってしまえば、就寝時に目が冴えて眠れなかったり、しっかり寝たはずなのに眠気を感じるなど、生活習慣を乱す原因となるのです。
例えば、起床時にはまだ眠くて頭がぼーっとしていたけれど、朝の太陽の光を浴びたら、気持ちが朗らかになって目が覚めてきたという経験はありませんか。これは、光刺激を多く取り入れることで、松果体から分泌されるメラトニンの量を抑えているのと同時に、24時間より少し長いと言われる体内時計を修正することで、身体のリズムを保っているからなのです。
つまり、昼夜でメラトニンの分泌量を適切にコントロールすることは、体内時計を正常に保つことに直結するために、子どもが良質な睡眠をとる上でとても大切なことなのです。
就寝時に子どものメラトニン分泌を促進するには
睡眠の質と、メラトニンの分泌に関する因果関係は先述の通りです。子どもの就寝時、メラトニンの分泌を促進することで、体内時計を正常にコントロールし、子どもたちがより質の高い睡眠を得るためには、一体どのようなことが必要でしょうか。
冒頭で述べたように、メラトニンは松果体に伝達された光刺激の量に影響します。明るい光であればメラトニンの分泌は抑制されるのに対し、夜間などで光の量が少なければメラトニンは多く分泌されるんでしたね。
ここまで来れば答えは単純明快で、子どもの睡眠の質を向上させるには、メラトニンの分泌を促すために就寝時に光刺激の量を抑えることが必要です。
ここで問題になってくるのが、近年目まぐるしい進化を遂げているスマートフォンやPCなどのIT機器です。IT機器の普及により、いつでもどこでも情報にアクセスできるようになり、人とのコミュニケーションも非同期的になっています。
例えば、LINEなどのチャットツールでやりとりをしたり、オンラインゲームで遅くまで盛り上がったりなどなどによって、子どもたちは長い時間、スマートフォンやPC、ゲーム機のディスプレイを見つめていることでしょう。それは子どもたちにとってポジティブな時間なのかもしれませんが、子どもたちの睡眠に関する影響はネガティブです。
実は、ブルーライトは人間が視認できる光の中で最もエネルギーが強いといわれています。つまり、強い刺激によってメラトニンの分泌がうまく行われず、体内時計が狂ってしまうのです。
まとめ
体内時計を正常に保つために大切なホルモンであるメラトニン。
就寝前に強い光であるブルーライトを浴びて睡眠に悪影響を与えないよう、十分な注意が必要です。
参考文献
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