学生時代や社会人になってから、締め切りに間に合わせるために夜遅くまで起きていたという経験は、誰しも一度はあるものではないでしょうか。その後の頭の回らなさや疲労感は、言葉にするまでもありません。
大人でも睡眠が足りていない時には、集中力は低下し、仕事の生産性は下がるものですが、健全な発育が必要な小学生の場合も、睡眠不足はさまざまなものに影響をもたらします。
今回は、小学生の睡眠不足がどのような影響を与えるのか、そして睡眠不足を防ぐための対策についてみていきたいと思います。
睡眠が足りないと、午前中の調子が悪くなる?
睡眠が足りないと、様々な面で悪影響を及ぼすのは、想像に難くないでしょう。では具体的に、小学生が睡眠不足だとどのような影響があるのでしょうか。
文部科学省が小学5年と6年の子どもの睡眠習慣を調査したデータによると、午後11時から午前2時までに眠る小学生の最大40%が、午前中の体調が悪いことがあるとのことです。反対に、就寝時間が早いほど、体調不良と感じる割合が低くなることが分かっています。
つまり、就寝時間と午前中の体調は大きく因果関係があるということになります。
小学生の睡眠不足の影響は精神面でも
小学生の睡眠不足の悪影響は、体調の面だけでなく、精神的な面に対しても及びます。文部科学省の同データによると、就寝時間が遅ければ遅いほど何でもないのにイライラすると回答した割合が増加します。
午後10時から11時までに就寝する子どもたちのうち、何でもないのにイライラすることがよくあると回答した人は、8%に留まっています。
しかし、午前1時から2時の間に就寝する人は30.2%の子どもたちがイライラすることがよくあると回答しています。午前3時以降に就寝する子どもたちに至っては、40%の人がそのように回答しています。
これらのことから、就寝時間が遅く、睡眠が不足した状態であると、精神的にも不健全な状態に陥る可能性が高いと言えるのではないでしょうか。
睡眠が不足すると、遅刻日数が増加する
文科省の同データによると、遅くとも午後11時までに就寝する子どもたちが1ヶ月間の間で学校に遅刻する日数は0日が90%を超えています。そして8日間以上遅刻をすると回答したのは、わずか1%程度に留まっています。
その一方で、午前3時より遅く就寝した子どもたちのうち、1ヶ月のうち遅刻した日がないと回答した割合は57.1%、8日間以上遅刻すると回答した割合は14.3%と、大幅に遅刻が増えることが分かります。
これは当然と言えば当然で、睡眠が不足していると、朝起きるのが辛く、遅刻する小学生が増加するのは必然でしょう。
小学生の睡眠不足は学業に影響を及ぼす
これまでみてきたように、小学生の睡眠不足は、体調やメンタル、生活態度に大きく影響することが分かります。
遅刻が多くて授業を聞けていない、体調が悪いあるいはイライラして勉強に集中できないということがあれば、当然学校の勉強にも身が入らず、学業の成績は下がっていくでしょう。その結果、学校が楽しくないという悪循環に陥ってしまうかもしれません。
まとめ
小学生は、心身ともに大きく成長する時期です。特に学校の勉強を楽しいと思うかどうかは、子どもの将来に大きく関わってくるでしょう。
中には遅くまで塾で勉強していて寝るのが遅くなってしまっているというケースもあるかもしれません。しかし肝心の学校の授業に身が入らないようでは、本末転倒でしょう。
各家庭で、しっかりと睡眠を取ることで、学校の勉強に身が入るような環境を整えていく必要があるでしょう。
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