皆さん、「睡眠のゴールデンタイム」というものについて聞いたことはありますか。ゴールデンタイムとは、睡眠時に分泌される成長ホルモンが通常より多く分泌される時間帯のことです。特に美容に興味関心の高い女性や、成長期の子どもにおいては、このゴールデンタイムを気にせずにはいられないでしょう。
そこで今回は、睡眠のゴールデンタイムとはなにか、そしてゴールデンタイムは子どもにもあるのかについて解説していきたいと思います。
そもそも睡眠のゴールデンタイムとは
全段で述べたように、睡眠のゴールデンタイムとは、成長ホルモンが集中的に分泌される時間帯で、いうなれば必ずこの時間には寝ておきたいという時間帯です。そして一般的に、睡眠のゴールデンタイムは22時から2時までであると言われています。
睡眠のゴールデンタイムに根拠はある?
この睡眠のゴールデンタイムですが、根拠はあるのでしょうか。
株式会社ニューロスペースの代表取締役で、ビジネスパーソンの睡眠改善に取り組む小林孝徳氏は、この睡眠のゴールデンタイムについて「嘘」であると述べています。さらに小林氏は、「睡眠中に分泌される成長ホルモンが深く眠っているタイミングで集中的に分泌されることは事実であるが、その分泌のタイミングは時計で決められるようなものではない」と主張しています。つまり、必ずこの時間には寝ていなければならないということではなく、深く眠ることが大切であるということになります。
どうして睡眠のゴールデンタイムが定説となったのか
ではどうして、睡眠のゴールデンタイムは22時から2時であるという誤った認識が世間に広がってしまったのでしょうか。
小林氏はゴールデンタイムの誤った認識が広がった理由として、「一昔前の日本人の就寝時間が平均として22時〜0時くらいに分布をしていたことから、就寝から3〜4時間後の成長ホルモンが分泌されるタイミングが、ちょうどゴールデンタイムと言われる時間帯になったのではないか」と推測しています。
いずれにせよ前述のように、睡眠時間のゴールデンタイムは存在しないので、何時には寝なければならないという制約はないということになります。それよりも深く眠ること、睡眠時間をしっかりと確保することの方が大切だと考えるべきでしょう。
小学生は何時間くらい眠るべき?
では睡眠についてどの時間帯に寝るかというよりも、どの程度睡眠時間を確保するかの方が大切だと分かったところで、小学生に必要な睡眠時間の長さについてみていきたいと思います。
これに関しては、アメリカの国立睡眠財団が興味深いデータを出しています。
2015年にアメリカの国立睡眠財団公表した、年齢別に必要な睡眠時間のそのデータによると、6歳~13歳では、9~11時間の睡眠が必要だということです。もちろん、6〜13歳では体格差が著しく、一概に何時間と断定するのは難しいかもしれませんが、小学生にはおおよそ10時間の睡眠が推奨されていると考えて差し支えないのではないでしょうか。
ちなみに、アメリカの国立睡眠財団の発表年と同じく2015年に内閣府が発表した資料によれば、小学4年生から6年生の平均の睡眠時間は8時間41分ということなので、平均的に約1時間20分ほど今よりも睡眠時間を確保することが求められる、ということになりそうです。
小学生は学校に行く時間が決まっており、起床時間を遅くするというのは現実的ではないでしょう。ですので、もう少し早く就寝できるよう生活習慣を見直してみる必要がありそうです。
まとめ
睡眠のゴールデンタイムというのは結局のところ間違った認識でした。
しかし、成長ホルモンの分泌は子どもの将来にとってとても大切です。しっかりと睡眠時間を確保するようにしましょう。
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